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教育学研究科の授業紹介シリーズ その1 「生徒指導の理論と課題」

教育学研究科の授業紹介シリーズ その1 「生徒指導の理論と課題」

 7月22日(金)に、教職大学院教育実践開発コースで開講されている足立先生の「生徒指導の理論と課題」の授業で学ばせて頂きました。授業は、教職大学院の松田先生と坂本先生が一緒に行われていました。

 とても難しそうな授業名なので、どのような授業なのか…と構えてしまいましたが、何と人間関係づくりの手法の1つである AFPY(Adventure Friendship Program in Yamaguchi)からスタートされました。AFPYは、山口県独自の体験学習法です。2つのゲームをグループで行い、まわりの受講生との壁が少し低くなった気がしました。

 なぜ、このようなAFPY をこの授業で行うのか? 足立先生は、「お互いがどんな人か?を知る1つの手段にしたい」、そして、「院生どうしが仲間になっていく機会を提供したい」と話されていました。

 その後、前時の疑問であった「開発的生徒指導と予防的生徒指導の違い」について先生が説明され、「情報モラル」、「いじめの避難訓練」、「人権教育(道徳)」、「AFPY(特活)」は3つの生徒指導のどこに位置づくかを受講生で検討しました。

 今日のメインは、受講生が「開発的?予防的生徒指導の具体策」を5分間で提案することにありました。院生さんの発表では、「みんなで全員あそびを楽しむには」、「ストレスとの付き合い方について考えよう」、「ストレス対処法を実践しよう(リラクゼーション活動)」、「5億年ボタンを教材に, 子どもの衝動性や誘惑に対する自制心を育む」、「これまでの行動を振り返り, 自分たちに適した新たな学級目標を作る」、「相手の考えを尊重することができるようになろう」、「気持ちカメラゲームをしよう」などのめあての授業が提案され、受講者者間で質疑応答が行われました。

 今日の授業は、14回目の授業だったのですが、最後に足立先生が「最初の方の授業で『実習校でできることを考えて?』といった時に, 今回のようなアイデアが出てきたかな?」「生徒指導に対する意識がかわってきていると思うよ」とおっしゃっていたのが印象的でした。

 オープンスクールとして、教職大学院への進学を検討している方に開放された今日の授業には、5名の参加者がいらっしゃいました。その参加者の皆さんの感想は…。

  • 先生の裏側がとても知れました。児童生徒の状況を踏まえて指導案を考えられているところが学びになりました。
  • 生徒指導というと教員が一方的に児童生徒へ指導するイメージであったが、児童生徒が中心に考えられているなど、いろんな視点から学ぶことができました。
  • 現場に出ている先輩方からだからこその授業案で学びになりました。
  • 私自身は、子ども達の姿が浮かばないので、子ども像がとてもリアルで面白かったです。

 

 最後に、足立先生に2つの質問をしてみました。

Q1: この授業で大切にしていることは何ですか?

足立先生のご回答:生徒指導のことについて学びながら、受講生全員を『学習集団』にすることです。受講者はM1前期ということもあり、入学してきたばかりの初々しい集団です。自分たちで学び、自分たちで解決する、その素地を築きたいのです。この素地こそが生徒指導でも大切になると考えているからです。

Q2: この授業を通してどのような力を院生さんに身につけてもらいたいですか?

足立先生のご回答:生徒指導は全ての先生ができなければなりません。「対処的生徒指導」も「開発的?予防的生徒指導」も、です。学校実習で生徒指導の場面はあります。授業中にふさわしくない言葉を発する子ども、伏せている子ども、休み時間に寂しそうにしている子ども、言い争いをしている子どもなどなど。その時にどう対応するか、です。少しでもよい指導ができるようになるための考え方、対処法を身につけてもらいたいと思っています。

?教職大学院の授業のイメージを持ってもらえたでしょうか。1時間、1時間、課題をもって授業が取り組まれ、先生はコーディネータで、院生さん同士で話が展開され、適材適所で先生がコメントされる授業で、私自身、とても授業実施する際の学びになりました。足立先生、松田先生、坂本先生、ありがとうございました。

(担当:鷹岡) 

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